Sundyne社のロータリーポンプ:HPMシリーズは、PTA設備において世界中で長年使用されている高圧リアクターフィードポンプに列挙されます。トランスミッションを内蔵したこの特殊ポンプは、粗テレフタル酸(TA)の洗浄あるいは再生処理段階に投入されます。その際、ポンプはTAスラッジ(高温時に蒸留水に融解しているTAパウダー)を水素化リアクターに搬送します。ここではすべての汚染物が水素との化学反応によって除去されます。

PTA(高純度テレフタル酸)は高純度ポリエステル樹脂の製造、特にペットボトル、ポリエステル箔、織物繊維ならびに技術的な合成樹脂製品に必要な粗原料であるテレフタル酸ポリエチレン(PET)の製造用の基本的なベース原料です。

トランスミッションを内蔵したこの高圧リアクターフィードポンプは、粗テレフタル酸(TA)の洗浄あるいは再生処理段階に投入されます。その際、ポンプはTAスラッジ(高温時に蒸留水に融解しているTAパウダー)を水素化リアクターに搬送します。ここではすべての汚染物が水素との化学反応によって除去されます。高圧リアクターフィードポンプの信頼性は、PTA(高純度テレフタル酸)再生設備における安定した製造プロセスの決定的な要素です。その際、メカニカルシールは特に重要なポンプコンポネントに数えられ、それは決して特別な高圧/高速の要求条件のためだけではありません。

このPTA用途に定義されたロータリー(でOK)ポンプは2段式内蔵トランスミッション装備で水平設置された機械であり、そこでは駆動軸上の両側でローターが6.200 min-1 の高速で回転します。互いに配管で接続されたステージは必要とする圧力を生成するために順番に作動します。その際、最初のポンプステージの出力圧は第2ステージの入力へ供給され、そこでさらに加圧されます。第2ポンプステージのシャフトシーリング領域では、圧が80 bar (1.160 PSI)まで増加します。

この用途でのシールは第1ポンプステージで二重効果のカートリジ システムとして、いわゆるフェース対フェースの対面配列で行われます。第2ステージではここでの圧力差を両シールに振分けて適切な圧力/速度比を確保するために、シールが同じ向き(フェース対バック)のタンデム配列に設計されています。各媒体側のシールへのTAスラッジ定着を防ぐために、両ステージではシール供給システムを通して洗浄が行われます。

特別な技術的課題

通常はPTA装置で集中シーリング供給システムを通して用いられる遮断媒体に、高水準の技術的チャレンジが遂行されました。この特殊アプリケーションには最終消費者から-世界最大に数えられるPTA生産会社-に至るまで促進され、65 °C … 85 °C (149 °F … 185 °F) の装置高温水を遮断媒体として用いることです。このプロセスのチャレンジには、考え得る不十分な放熱、遮断媒体の蒸発によるスライド面の潤滑不足等の不利な密閉条件も関係しました。

その他の技術的課題の1つは、ポンプのスイッチオン/オフ時のポンプステージ2における、機内側シールに掛かる負圧でした。ポンプ主駆動がスイッチオンされる前のスタートプロセスで、このシールの背面側はシール供給システムからのバリア液によって加圧されています。最大出力圧を得るためにポンプが最大回転速度に達するまでの過渡段階では、シールには負圧が掛かり、密閉面を引き離す力が発生します。また、設備のスイッチオフ段階でのポンプのオフ時には逆の順序で同様の現象が発生します。これに対処して使用範囲全般での安定した運転状態を得るために、オリジナルのシールの構成を変更して適合させる必要がありました。

広範なノウハウが要求される

新しいダブルシール用の構造ベースは、既存の製品レンジからの実証済みの特殊高圧シールで構成され、具体的には長年世界中で高温用に使用されている高性能高圧シールSH(V)に決定されました。標準範囲での従来からのメカニカルシールと比較して、高圧シールは実質的な特殊性を示します、つまりシールリングがスプリングでケース内に固定配列されていることに対して、これらには軸上で回転する対向リングが設置されています。この構想は、高速回転時に補足的な安定性を提供します。まさに20 m/s (66 ft/s)以上のしゅう動速度ではスプリングは安定していて振動は起きず変形もしません。

構造的な最適合化

さらに、実証済みのSH(V)シールは具体的な使用ケースに構造的に最適合化されました。使用範囲全体を通して確実な作動を保障するために、目的に合致した構造技術上の改善が行われました。さらに平行して、定常型スライドリングへのソリューション用に高性能材料であるシリコン カーバイド種BuKa 30が投入されました。EagleBurgmannのこの高性能材料は炭素含有量が高く、水等の潤滑性の良くない媒体での問題解決ポイントとなります。BuKa 30は、非常時運転特性あるいは乾燥運転許容特性を示します。

シールは限界範囲においても機能を維持するよう、さらに改善されました。非固定のシールリングには変形の発生がさらに抑制されています。PTA用途に開発された高圧シーリングの技術的特質にはしゅう動面内への計画的なノッチの精密加工処理が含まれ、このためにその深さならびに配置が精密に定義されます。EagleBurgmannが長年、ドライガスシール領域に投入しているノッチは、臨界ステージにおいても液体潤滑式ダブルシーリングの確実な作動をサポートします。これによって、ノッチは低圧時の正圧クッション構築によるしゅう動面の引き離しを促進して、安定した運転状態を保持します。高圧時には、ノッチはギャップの増大を抑制して安定した運転状態を持続させます。

試験施設内および実践での実証

その結果、これらの対処の組合せはシールシステムのタンデムならびにバック対バック(対面)仕様において100 bar (1.450 PSI)ならびに9.000 min-1 までの投入範囲を実証し、ポンプメーカーから要求された機能安全性を実現しました。液体潤滑式ダブルシールは全運転パラメータを支障なくカバーして、顕著な圧/温度/回転速度の変動時にも一定した密閉状態を約束します。これはヴォルフラーツハウゼン(バイエルン州)の試験施設における流動検査プロセスで試験され、確証されました。ここでは脱着容易なカートリジ システムとして設計されたシールが精密に検査され、最終的にSundyne社の担当者によって検収されました。

実践では新型ダブルシーリングは、2014年に世界最大のPTA設備が中国で稼働して以来、多数のトランスミッション内蔵型Sundyne高圧ポンプで実証されています。

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